第T章 基本的考え方 1.1. BCP(Business Continuity Plan)の必要性 (1)序 論

第T章 基本的考え方

<本章の位置付け>
本章では、事業継続計画(BCP)の必要性や定義、一般的な構築の流れなどの概要を記載するとともに、BCP が求められる社会的背景やその特性、国内外の関連動向など、BCP の理解を深めるための基本的な説明を行う。

1.1. BCP(Business Continuity Plan)の必要性

(1)序 論

日本では、地震、火災・爆発、大規模なシステム障害1などが相次いでおり、その結果、基幹となる事業の停止に追いこまれるケースが見られる。この場合、財物への直接の被害や、基幹事業が停止している間の利益を損なうばかりでなく、取引先や顧客を失う大きな原因となり、ひいては事業からの撤退を余儀なくされることになりかねない。

また、近年発生している基幹事業の停止は、自社の損失にとどまることなく、取引先や顧客の事業停止へと影響が連鎖している。思わぬところから企業存続の危機に立たされるケースも見られる。そのためすでに、取引先や顧客をはじめとする利害関係者(ステークホルダー)は、自社の基幹事業を停止させるリスクやボトルネック2に対して、どのような対策を講じているのかの説明を求めている。

危機が発生したときに、企業に対して問われるのは、その企業が危機に直面した時であったとしても事業を遂行(継続)するという社会的使命を果たせるかどうか、である。

これは、マニュアル化という次元で解決できる問題ではなく、危機に直面したときの「企業経営のあり方」そのものなのである。企業は、自身の被害の局限化という観点に留まらず、コンプライアンスの確保や社会的責任という観点から対策を講じなければならない。

企業経営者は、個々の事業形態・特性などを考えた上で、企業存続の生命線である「事業継続」を死守するための行動計画である「BCP(Business Continuity Plan)」及び、その運用、見直しまでのマネジメントシステム全体である「BCM(Business Continuity Management)」を構築することが望まれる。
posted by MAXAVA at 22:57 |     −1.基本的考え方 | 更新情報をチェックする
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