株式会社ディスコ様

導入済みHAシステムを撤廃し, *noMAXへリプレース
低コスト、使いやすさ、性能・機能を重視。「一方通行の災害対策」を構築


半導体シリコンウェーハの精密切断装置などでトップシェアを誇るディスコは、2005年に事業継続性計画(BCP)の全面的な見直しに着手し、その一環として従来利用してきたHAシステムを廃棄してマキシマム・アベイラビリティーの*noMAXを新たに採用した。

この1〜2年、System i市場ではHAシステムの導入が急速に進んでいるが、HAシステムのリプレース例はそう多くない。災害・障害対策に積極的に取り組む企業として知られるディスコが下した判断と*noMAX採用の動機、さらに利用状況をレポートしてみよう(ディスコの取り組みは、同社Webサイト中の「緊急時に備えた体制づくり」に詳しい)。

高いコストと使いづらさ−−旧HAシステムの問題点

ディスコが「最初の災害対策」として初めてHAシステムを導入したのは、2000年のことである。この時は、東京本社の2台のAS/400(本番機)を、広島事業所に配置した2台のAS/400でバックアップするという構成であった。東京−広島の各AS/400にHAソフトを搭載し、各マシンのシステム内容もほぼ同一にして、東京のシステムに障害が起きた時は即座に広島のシステムに切り換えて運用を継続する体制とした。

そして、この環境で運用を続けたが、本業の半導体製造装置市場が深刻な不況に陥ったことからIT全般の運用コストの削減に乗り出し、その結果、HA システムの利用そのものを見直すこととなった。同社サポート本部の中村敬理氏(情報システムグループ メインフレームチームリーダー)は次のように説明する。

「従来のHAシステムには年間多額のランニングコストがかかっており大きな負担になっていました。それは、HAベンダーに支払う高額の保守費用もさることながら、それに加えて、システムの変更やライブラリの追加などのたびに外部ベンダーへ支払うコストも無視できない額になっていました。

この一因は、HAシステム導入の際に弊社のシステム要員に余裕がなくベンダー任せにしたからですが、結果的に何をするにも外部に依頼せざるを得ず、非常に手間のかかるシステムになっていました。これを何とかしたいというのも、HAシステムのリプレースにつながる強い動機でした」

従来利用していたHAシステムは高機能が特徴で、「きめ細かな運用ができる」のが採用の理由でもあった。しかし、このことも見直しの動機となった。「高機能でいろいろな障害・災害対策が講じられるのはその通りでしたが、その半面、設定などが非常に複雑で、使いこなすという点では難しい製品でした。
バックアップを取るのにそれほどの高機能が必要なのかという議論も部内でありました」とサポート本部の目等 淳氏(情報システムグループ メインフレームチーム 副主任)はいう。

また、実際の運用面でも問題が生じていた。斉藤透氏(サポート本部情報システムグループ メインフレームチーム 主任)は、「従来のHAシステムはエラーで停止していることが多々あり、毎週月曜日の朝には必ずIPL(システム起動)をし、さらにタスクがきちんと動いているかしばしば監視する必要がありました。また、特定プログラムの監視ではディレクトリの階層を追ってチェックしていく必要があり、非常にマニアックな印象でした。管理画面が英語というのも不便でした」と振り返る。

HAシステム見直しの3つのポイント

従来のHAシステムを全面的に見直した結果、新しい災害対策システムは次のような観点で導入・構築を進めることにした。
1つ目は低コストである。低額な初期費用に加えて、自社で運用管理を行うことによりランニングコストを抑えることとした。
この「自社で運用管理」が可能となるようなシンプルで扱いやすい製品であることが2つ目のポイントである。
3つ目は、HAシステムの構成そのものをシンプルにすることであった。中村氏が説明する。「従来は、東京で障害が発生すると広島へただちに切り換え、さらに東京のシステムが復旧したら切り戻して運用を継続するシステムでした。しかし、新システムは東京で障害が起きた場合、最低限事業が継続できればよいと考え、データのバックアップは東京から広島への一方通行のみとし、広島のシステム構成も東京と同じにするのではなく、必要最小限のCPUパワーとメモリ、ディスク構成としました」。

そして、さまざま検討した結果、採用されたのが*noMAXである。「*noMAXは、一方通行のバックアップの場合、ライセンス費用が半額になる点も弊社の実情に合っていました」と中村氏は補足する。
現在、東京にSystem i5 570、広島にSystem i5 550を配置し、それぞれに*noMAX(ディフェンダー)を搭載してバックアップを行っている。目下は一方通行だが、必要とあれば広島から東京への逆バックアップや、東京と広島で別々の本番システムを稼働させ相互にバックアップを取る「たすきがけ」も可能という。

運用を担当する遠藤三成氏(サポート本部情報システムグループ メインフレームチーム主任)は、「*noMAXは日本語表示のGUI画面であるため監視しやすく、ライブラリの追加なども簡単に行え、非常に使いやすい。機能・性能も、従来のHAシステムと比較して遜色はない」と感想を語る。

今回の*noMAX導入は、基幹システム(販売・会計)の再構築に合わせて行われた。従来のERPパッケージの使用を中止し、ミガロの開発支援ツール「Delphi/400」を使って全面的に自社で開発し直すという大がかりなリプレースである。この開発・移行に約2年を費やし、その最終段階の 2006年9月〜11月の2カ月間に*noMAXを導入して、新しいHAシステムを完成させた。

同社は今年6月までに新しい災害対策の第2弾として、Lotus Dominoなど情報系サーバーのバックアップシステムを構築する計画だ。*noMAX導入を機に、システム面での同社の災害対策が動き出している。

中村敬理氏:サポート本部情報システムグループメインフレームチームリーダー
遠藤三成氏:サポート本部情報システムグループメインフレームチーム 主任
斉藤 透氏:サポート本部情報システムグループメインフレームチーム 主任
目等 淳氏:サポート本部情報システムグループメインフレームチーム 副主任

company profile
• 創業:1937年 • 設立:1940年
• 資本金:144億8527万円(2007年3月)
• 売上高:688億8500万円(2006年3月)
• 従業員数:1310名(2006年9月)
• 本社:東京都大田区
• 事業内容:半導体製造装置など精密加工装置の製造・販売など
http://www.disco.co.jp/

(当事例紹介は、iMagazine 2号に掲載されたものです)
(注:弊社ブランド名「*noMAX」は、2010年10月に「Maxava HA」に変更しました。)
posted by MAXAVA at 18:16 |     -国内事例 | 更新情報をチェックする
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