日本インシュレーション株式会社様

サーバー統合による事業継続のリスク増大
HAシステム「*noMAX」導入で対応


● 3拠点のサーバーを大阪本社へ集中し、サーバー統合
● データ処理の一極集中により事業継続のリスクが増大
● *noMAXを選択し、HAシステムを導入
● バックアップ機はベル・データのデータセンターに設置

リスクマネジメントに高い問題意識を持つ企業風土


日本インシュレーションは、建築とプラント分野で使用される耐火・断熱材を製造・販売・施工するトップメーカーである。最近、東京・六本木の「東京ミッドタウン」が新しいランドマークとして大きな話題を集めたが(2007 年3 月オープン)、その中心に建つ地上54 階・地下5 階の「ミッドタウンタワー」をはじめとする各施設の耐火用部材に使用されているのが同社の製品である。

同社の耐火・断熱材は、1000℃の炎に3 時間耐え得る性能を持つ「ゾノトライト系けい酸カルシウム」を基材としている。このゾノトライト系けい酸カルシウムこそ、同社が世界で初めて製造に成功(1966 年)した素材で、その画期的な製造技術は海を渡り、広く海外の大手建材メーカーに技術供与されてきた(欧米17 カ国で特許を取得)。要するに、同社の製造技術による耐火材を使用した建築物が、欧米の至るところに建っているというわけだ。

このように耐火断熱材を主力製品とする同社の事業の根幹にあるのは、「建物防災に着目したリスクマネジメント」である。それゆえ、「自分自身の事業活動に対するリスクマネジメントに対しても細心の注意をはりめぐらせ、常に問題意識を持ち、取り組んできました」と、執行役員の金子一郎 情報管理部長は説明する。ISO9002は、建材専門メーカーとして、ISO14001は、けい酸カルシウム板専門メーカーとして日本で初めて取得してきた。そして、このような問題意識と企業風土の下、行われたのがHA システムの導入である。

3 拠点での分散処理を本社一極の集中管理へ転換

同社の本格的なシステム化は、1980 年代のシステム/36 導入から始まる。以来、大阪、岐阜(工場)、東京の3 拠点にサーバーを配置し、分散体制でシステムを運用してきた。そして2006 年8月に、本社(大阪)サーバーを更新したのを機に一極集中とし、サーバー統合に踏み切った。
「従来は、帯域の狭いネットワークしか利用できなかったため分散処理の体制を敷いてきました。しかし、低コストで広帯域のネットワークを利用できる環境が整ったため、サーバー統合へ踏み切りました」と情報管理部企画管理課の種子島英彰 主任は切り換えの背景を説明する。統合の対象となったのは、プログラム数 約1万6000 本、ライブラリ約80 本で、2005 年8 月のお盆休みに移行を完了した。

このサーバー統合に先立って検討事項として挙げられたのが、「サーバー集中によるリスクの増大」である。「統合前まで、各システムのバックアップテープを拠点間で相互に送り合っていましたが、バックアップ対策としては十分ではありませんでした。サーバーの1極集中となるとリスクは増大するので対策を行うこととし、コスト縮減によってバックアップ体制の整備に必要なコストを捻出しました」(種子島氏)。

監査ジャーナルを利用するHAツールを避ける

システムの選定にあたっては、コールドスタンバイ、ホットスタンバイなどの可能性を探り、さらにSystem i分野の代表的なツール全製品と日本IBM の「IBM iSeries DR Express サービス」などを俎上に上げ、綿密な検討を行った。

iSeries DR Express サービスは、修理部品の調達などに時間がかかる可能性があり、「弊社が想定している時間内に被災マシンを復旧できないリスクがあったため見送りました」(種子島氏)という。
バックアップ・システムは最終的に、マキシマム・アベイラビリティーのHA ツール「*noMAX」の選択で決着
した。検討していた時期(2005 年秋)は、*noMAX はまだ正式には日本上陸を果たしていなかったが(日本支社開設は2006 年1月)、先行して製品の検証を行っていた今回のHA システム導入の支援ベンダーである「ベル・データの強い推薦により」選択したという。

「他のHA 製品は、バックアップを実現するのに監査ジャーナルを使用するという点が気になりました。以前、あるソフトを検討した際、監査ジャーナルの利用によってシステムに負荷がかかり、トラブル発生の危険性が増したという経験をしたことがあるので、避けたいという気持ちがあったわけです。その点、*noMAX が利用する通常のジャーナルであれば経験もあり、扱えるだろうと考えました」と種子島氏は語る。

事業継続の基盤を構築, 内部統制も視野に入れる

バックアップ用のサーバーは、ベル・データの千葉・幕張のデータセンターにハウジングすることとした。大阪本社と千葉の間で、高速回線を使ってリアルタイムバックアップを行う。「当社はシステム要員の絶対数も少なく、サーバー統合を機に本社への集中配置としたため、バックアップ機の運用はデータセンターに委ねることにしました」と金子氏はデータセンター利用の事情を説明する。

2007 年7 月にHA システムがスタートした。本番機では対話型26 本、バッチ型300 本のアプリケーションが走るが、利用開始後、「大きな問題は起きていない」(情報管理部コンピュータグループの溝口政弘係長)。また、この間、システムダウンを想定してバックアップ機への切り換えテストを行ったが、これも問題なく行えた。

「バックアップ機への切り換えは非常に明快で、スムーズに行えます。本番機とバックアップ機の間でOS のバージョンを同一にしたり、いくつかのチューニングを実施した結果、計画通りのバックアップが行えています」と溝口氏は言う。

今回のHAシステム導入について金子氏は、「事業継続のための基盤は整備できたと考えています。今後は、ISMSの取り組みも含めてリスクマネジメントに対する意識をさらに高めることが課題で、加えて、内部統制への対応も視野に含めています」と語る。

金子 一郎 氏 :執行役員 管理本部情報管理部長
種子島 英彰 氏:管理本部情報管理部企画開発課 主任
溝口 政弘 氏 :管理本部情報管理部コンピュータグループ 係長

COMPANY PROFILE
創業:1914年/設立:1949年
本社:大阪府大阪市
資本金:7億4376万円(2007年4月)
売上高:132億円(2007年3月)
従業員:455名( 2007年4月)

http://www.jic-bestork.co.jp/

(当事例紹介は、iMagazine 5号に掲載されたものです)
(注:弊社ブランド名「*noMAX」は、2010年10月に「Maxava HA」に変更しました。)
posted by MAXAVA at 21:16 |     -国内事例 | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。